旧い雑誌の中に1972年の吉祥寺MAPが載っていたのでみてみましょう。
至三鷹が逆方向だったり、緑屋の位置関係がおかしかったりするので、正確性は今一歩ですが、大体はあっているので参考にはなると思う。あの頃あって、今は無いもの。いろいろあるけれど、書店が一番顕著な例だと思う。
この当時、ルーエはまだ喫茶店で、その筋向いには紅葉館書店が、今のBook1stは弘栄堂という大きな本屋だった。
紀伊国屋書店は東急百貨店の８階全体を占めていたし、中道通りにも風月堂書店部という本屋があった。
今はネットでなんでも教えてくれるけれど、あの頃は自分から進んで『本の海』や『言葉の海』を探しに行かねば、必要な知恵や情報は得られなかった。
『不便な方がいい』とは言わないけれど、便利すぎるツールは人間の主体性や勤勉さを奪っていくと思う。
あの頃の僕たちが持っていた勤勉さ、無骨さ、丁寧さは失ってはいけない大切なものだったと改めて考えてしまう。