街に灯の灯るころ 2016-12-29
街に灯る灯りが好きです。なんとも優しい灯り。
実際にそこで過ごしている人には、苦しさ、寂しさ、悩みなどが沢山あるのでしょうが、漏れてくる灯りには、そんなことを包み込んでしまうような優しさを感じてしまいます。
昔、ステーキのサトウの隣に、アセチレンライトのような電球の下で、うどん玉を売ってくれる製麺所がありました。
僕と君は会社帰りに落ち合って、よくその店でうどん玉を買ったものです。販売員のオバサンが、間違えたフリをして、いつもうどん玉を一玉、おまけしてくれたことを、本当に懐かしく思い出します。
失くしてしまって初めて判るんです。ささやかな幸せや暖かさがどれほど気高く、大事なものであったのかということを。
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